1.0812コアレスモーターへの換装

従来のメルクリンの5極モーターを低消費電力、メンテナンスフリーなどの点でまさるコアレスモーターへの換装方法につきましては、既にかがみさんや皆さんの試行錯誤によりほぼその方法が確立されつつあります。この方法は従来のアナログ運転では問題がありませんが、既存の5極モーターに比べまして高さが若干高くなり、DCC化しようとしますとデコーダをあのZゲージの小さなボディにどのように搭載するかが問題となります。このモーターの出っ張りを避けるために、穴の空いた基板にDCC回路を搭載したデコーダを新たに作るか、厚さが薄いマイクロデコーダを搭載するかなどの方法がありますが、搭載が楽な一枚基板構成のデコーダを搭載しようとしますとスペーサをかます必要が出てきます。またサウンドデコーダも搭載しようとしますとこのモーター部の出っ張りを最低でも従来の5極モーターと同じ高さにする必要があります。

そこでこの高さを抑えるために従来と同じような位置にコアレスモーターを設置出来ないかと比較的容易に手に入れることが出来るコアレスモーターを色々と探しました所、ワールド工芸から販売されています812というタイプのモーターが目に止まりました。このモータのサイズは長さ12mm,直径8mm,シャフト径1mmです。

このサイズなら幸い軸径も従来の5極モーターと同じサイズですのでモーターからのスパーギア二段による駆動方法が採用でき、このコアレスモーターを最下段に搭載できるのでは思い、主なサイズを測ってみましたが十分従来の5極モーター部分に入り、ギアもそのまま使用でき距離も問題なさそうです。

まずシャフトのカットですが、0812のモーターシャフトの両端から各0.50mmずつ残しカットします。シャフトが焼き入れされているタイプのものかどうか心配しましたが、ダイアモンドカッターできることができました。

 

次にメルクリンの5極モーターのシャフトから両端についていますスパーギアをプーラーで引き抜きます。引き抜くというよりプーラーでシャフトを押し出す感じです。最初はスクリューを回すのに少し力が要りますが、意外に簡単にギアを取り外すことが出来ました。

シャフトカットしたモーターにこの二つのスパーギアを圧入しますが、私はフライス盤を利用しゆっくりと圧入しました。

シャシーの四隅とモーターの電源端子が当たる部分はフライス盤などで削り取ります。

換装後のシャーシーにVelmo製のサウンドデコーダ付きのDCC基板を搭載した88133の写真を載せておきます。低速からフルスロットルまでサウンドが途切れることがなく、エンジン音、コンプレッサ音、アナウンスなどが良く聞こえます。

 

モーターには少しでも重量増を狙って1mm厚の鉛板を巻いてあります。

スパーギアの歯数と外径から計算しますとモジュールは2になり、ざっと計算すると0.4mm位のモーター底部のシャーシからのかさ上げが必要になります。0.2mmのプラバンを試行錯誤で確かめました結果、現在はこのプラバンを3枚敷いて0.6mm程アップしています。この0812のコアレスモーターのマウントが販売されるといいなと思ってます。

Velmoのサウンドデコーダはおっしゃる様に上下方向の余裕がありません。ロクハンモーターの改造では多分無理だと思います。で仕方なくコアレスモーターを従来の5極モーターのように下に沈める方法を検討しました。かがみさんもご存じのように、Velmoの基板ではスピーカに付けられたスポンジが天井にピッタリと密着しますのでエンクロージャー効果が良く効き、かなりの音量が得られます。

幸いというか偶然かも知れませんが、スローからハイスピードまでギア鳴りはなく大変静かです。今回の換装で一番したかったのはコアレス化によるモーターの消費電力の低減ですが、モーターでの消費電流が減ったせいでエンジン音を流しながらの走行も音が途切れることなく、やっとサウンドデコーダ内蔵の効果が体感できました。ただ消費電流の表示できる赤い箱を持っていませんので残念ながら具体的な数字はつかみきれていません。

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