1-46.メルクリンスペアパーツ

2022年2月26日(2023年5月 SLのロッドを追記)

メルクリンZゲージの製品は、メンテナンスや破損時のためにスペアパーツが提供されています。すべてのパーツが提供されているわけではなく、旧製品だと生産されていないものもあります。それでもかなり長い期間に渡って供給してもらえるのは良いですね。

DIYが基本ではありますが、よくわからないとか自分で分解するのは苦手な方はメルクリンディーラーに相談するのがよいかと思います。

1.スペアパーツの番号を調べる

2.ねじ

3.カプラーとバネ

4.車体

5.バッファー

6.細かいパーツ

7.パンタグラフ

8.モーター関連

9.車輪

10.基板とか電装パーツ

11.ショップ

12.SLのロッド


1.スペアパーツの番号を調べる

 

1972年に発売されたミニクラブですが、当時発売されたBR003蒸気機関車の分解図(パーツリスト)です。まだ製品番号が4桁の時代で、左側の図を見るとボディにも「1」の番号が付いており、すべてのパーツが手に入るようになっています。

 

こちらは製品番号が5桁になって、モーターもコアレスモーターになったBR003です。ボディやモーターマウントシャーシといった番号が振られていないものは基本的に手に入らないと思われます。(赤矢印はH0になってますが、Zの間違いですよね・・)

 

パーツ番号(分解図も含めて)はメルクリンの公式サイトから検索、ダウンロードができます。4桁製品番号も出てきます。製品番号やパーツ番号(わかっているなら)でけんさくが可能です。赤矢印のリンクをクリックすると分解図が出てきます。

分解図は別ウィンドウで開きます。右上の方にある下向き矢印をクリックするとパソコン上に保存することができます。

パーツの供給状態、価格は検索画面の下の方に出てます。もう無いものは価格が付いていないですし、価格が付いていても赤い表示は在庫無しです。在庫があるものは緑になってます。

ちなみにメルクリンのオンラインショップで発注もできます。ドイツ国内なら30ユーロ以上で送料無料のサービスがありますが、日本向けだと50ユーロ近く送料を取られますのでパーツだけ購入するというのはかなり高く付きます。当然ながら標準価格のままです。

ドイツのショップから機関車とか車両等を購入する際に、ついでにスペアパーツを購入したりするのが安く済むかと思います。何を買っておくのか、継続的に車両とか買っているのか等が問題ではありますが・・・

面倒な方はやはり冒頭に書いたように国内のメルクリンディーラーに相談して購入が良いかと思います。為替レートとか送料とかあるので、直接買うよりは高いですが安心ではあります。基本的に分解図とかパーツ番号は、機関車(動力車)だけ出てきますがディーラーだと客車とか貨車のパーツリストがあるのかも。確証はありませんが、ドイツのショップで売られているパーツには、ステーク貨車の棒とかいろいろ出てきたりするのでダメ元で聞いてみるのも方法ではあります。


2.ねじ

3/5極モーターの頃は、3極から5極へ交換するとかモーターのブラシ交換(外さなくても上からピンセットで出来たりもしますが・・)時にプラパーツを固定しているネジを外したりしました。私はDCC化や旧モーターの換装とかやっているのでネジの予備が必要です。上に掲載したパーツ検索のリストにM1.4X3とかM1.4X6って出ているかと思いますが、純正でも購入可能です。10本で6ユーロ+送料にはなりますが。

M1.4なら同じということでネジを国内で数種類買ってみました。左からパンタ固定用ネジ、基板固定用ネジ、モーター軸抑え(?)プラ固定ネジです。黒いのがメルクリンでシルバーは今回購入品です。基板固定用は長さが足りなかったというか、失敗です(笑)低頭タイプにする必要もありませんし。。F-1460EB-01とかですかね?

どれもM1.4です。プラスになるのでドライバーが滑らず良いかと思います。

低頭タイプは文字の通り、頭が薄いのでDCCデコーダーを搭載した際にネジ頭が当たってショートするのを避けるのに最適です。ほんの1mmにも満たないスペースですが、この部分が当たったりするんですよね。。DE25の頃はデコーダー焼いたりしました。架線集電は行わないので、そもそもオーバースケールの金属製パンタとか必要ないのですが、接着だと何かにぶつかるとすぐ取れちゃったりするので。。

ちなみにネジの購入はこちらです。

株式会社ウィルコ

通販で当日発送もしてくれて便利です。ネジの種類も豊富で図面もわかりやすい(って間違って購入しましたが・・)予備としてもいろいろ買っておくと便利かもしれませんね。

1本でも買えますが、たくさん買うと安くなるので予備として余分に買っておくのがいいかと思います。100均のお薬ケースのようなものに入れておけば無くなりませんし・・


3.カプラーとバネ

カプラー自体を交換することは稀ですが、動力車の台車を分解して掃除する時によくバネは失くします(笑)

ここまで分解するのかと思われるでしょうが、綿ゴミのようなもの(レイアウトだとパウダーとか)が車軸や集電シュー辺りに絡まっていたりします。大きなスケールだとそれほど抵抗にならないのかもしれませんんが、Zは小さいので掃除するとスムーズになったりします。台車を分解するとカプラーとバネも一緒に外れるので、この時にバネをどこかに飛ばしてしまうパターンが多いです。嵌める時も同じことが起きますね。。写真の一番上に写っているバネは純正ではなくてマイクロトレインズのバネです。

 

左の分解図のように昔はカプラーとバネは別パーツ番号だったのですが、右のように5桁製品になってからはカプラーとバネは同じ番号で一緒に出てきます。昔はバネだけ購入したことがありますが、すでに使い切ってしまいました(そんなに失くすのか・・)

バネについては、現時点で思いつくのはMTL(マイクロトレインズライン)のマグネマチックカプラーのバネ(旧ケーディカプラーですね)かメルクリン純正ですかね?

一番下の国内調達は検討中ですけども、線径が一番細い(発注したところの)0.16mmにしたのですがちょっと硬すぎてダメでした。外径2mmで長さ4mmのものがあれば合うはずですが、線径が0.1mm以下くらいであれば使えるかも。写真の1.6mm径でも使えないことはないですが、アンカプラーレールとかでは解放できないかもしれません。もっと細いのを手に入れる機会があればまたご報告します。


4.車体

冒頭の方でも書いてますが、4桁番号の時代は車体も発注できました。

昔の写真なので小さいですが・・。eBayで中古で購入したBR260ディーゼルです。まあ、セット品で中身は違うし、機関車は左のように屋根は外れて塗装もボロボロ。海外からだと中古はいろいろありますね。返送したり交渉するのも面倒なので、当時ドイツのLokshopにいろいろ発注する際についでにボディも注文してみたのです。タルキスカラーを選択したかったわけではなくて(当時はメルクリンサイトには分解図とかなかった)部品リストや分解図が入った怪しいCD(笑)のソフトから検索して番号で発注した憶えがあります。カラーで番号が違うのか、番号は同じで別に指定するのかはもうわかりません。

今は発注できないと思われるので、後述するショップやeBayとかで探すのがいいかもしれません。


5.バッファー

ここの内容は、「1-25. 貨車のバッファー修理」と同じです。

1月に来たスイスポストのスライディングウォール貨車を比較している際に、Nord waggonのバッファーが折れいていることを発見しました。たまに机から落下したりして、当たり所が悪いと折れたりします。

 

FR Modelでパーツとして売っていた真鍮製のバッファーを購入しました。12個入り6ユーロ

小さいですねぇ。。

該当箇所に0.9mmで穴を開けて差し込むことにしました。

 

違和感はないですね。薄くていい感じです。もう片方も交換してしまおうと思います。

※メルクリンも機関車の丸いバッファーとかパーツ番号がありますが、貨車、客車の番号はわかりません。もしかすると純正であるのかも。


6.細かいパーツ

走行とかメンテナンスには関係ないパーツが付いていたりしますね。

例えば、VT11.5の先頭にあるカプラー。本物と同じような形状で必要もないのに少し首を振る構造で別パーツです。ボディを外したりするときにこれもどこかへいってしまう時があります。

 

このパーツも番号があって、予備として購入してあります。写真は別の話題になってしまいますが、カプラーを取り付けているピンを折ってしまった時のものです。

 

これはピンバイスで穴を開けてダイオードのリード線を接着して修理しました。

こういうのは失くしてみて初めて気が付くので、何かのついでに買っておくのもいいかも。

最近の製品でよく失ってしまうものはRe4/4 IIのブレーキ(7番)ですね。下側に差し込んであるだけなので、どこかへいってしまいます。無くても気にならないといえばそうですが・・


7.パンタグラフ

メルクリンのパンタグラフは、架線集電に対応していることもあって(見た目もゴツイですが)頑丈で壊れた経験はありません。ただ、上げたり下げたりしていると引っかかる部分がうまく嚙み合わなくなってきて下がった状態にならないとかはありますね。少し曲げてやって修理できたりもしますが。これもスペアパーツとしてありますが、1個20ユーロと高価です。

 

SBBパンタであれば、ゾマーフェルト製のものが(2022年現在は)あります。値段は同じくらいしますが、こちらの方が見た目は良いです。直接サイトで発注できますし、送料も日本まで8ユーロと良心的です。いつまで生産するかはわかりませんので、早めに手に入れるというのが得策かも。

シングルアームタイプの代替案はロクハンのBR181.2のパンタグラフです。日本国内では売ってませんが、ドイツNOCH社ではスペアーパーツとして分売があります。実売18ユーロくらい

 

動力車以外でも食堂車のパンタとか交換するとなかなか良いです。

ドイツで企画するとアフターパーツも用意するけど、国内では買えないというのは契約上仕方ないのかもしれませんが、送料を考えると高く付きます。


8.モーター関連

モーターもスペアパーツとして購入可能です。

新モーターはウォームギアまで付いてくるものや別パーツになっている場合もあります。また、冒頭に書いたようにプラ製のホルダーは番号が付いていないので、買えないのかも。

3極、5極もロクハンモーターへ換装している関係で余りが出てきますが、保管してあります。改造する予定が無い機種もありますし。。黒いのが5極です。昔は3極から5極へ交換したりしましたね。5極モーターにするとスムーズになる・・という方もいらっしゃいましたが、実際には3極でも調子が良いものはスムーズですし・・。

ブラシも交換したものは取ってあります。いつまで提供されるんでしょうね?


9.車輪

うちのパーツボックスです。上の方に車輪がありますね。メルクリン製はZゲージを始めたころに購入したものだと思います。普通のメッキ車輪と黒染め車輪があります。黒染めはあまり転がりがよくないです。見た目はいいですけども。FVMとかいてあるのはフォックスバレーモデルが提供している車輪です。MTL用みたいですが、使えなくはないです。

FVM製は100個で$80くらいだったと思います。メルクリンよりも小径ですが、スケールとしてはこちらが合っていると思います。低フランジで見た目が良いです。最近、Webサイトを見てみると、こちらの車輪は売り切れになってました。

日本型の食玩は、バラしてパーツだけ取ってあります。ボディは捨てました。

食玩の車輪はメルクリンよりもさらに大きいんですよね。使い道は今のところないです。


10.基板とか電装パーツ

DCC化するとアナログ基板は余ってきます。モーター換装の試走用としては使えるので取ってるのと、個別デコーダー(DH05Cとか)を搭載する場合にも改造して使えるかと思います。後は電球とか架線集電はやらないので金具とか。まあ、基板をなくすとか交換することはめったに無いと思いますが、これもスペアパーツとして購入できるかと思います。新モーター用も2分割されている基板があればいいのですが、これは番号が付いてませんねぇ。


11.ショップ

スペアパーツをどこから買うのかはいつも悩みますね。ドイツでも常時豊富に扱っているショップは少ないです。(Zゲージはマイナーということもありますが)前述の通り、メルクリンサイトではすべてのパーツを発注(製造中止品は除く)できます。

揃ってはいないけど、そこそこ出てくるのがLokmuseumです。最近はこちらから車両を買うことが多いので、ついでに解体ものがあればこちらです。無いものは問い合わせれば出てくるかもしれませんが、問い合わせまでやったことはありません。

もっともスペアパーツが揃っているのは1zu220-shopです。ただし、EU圏以外には発送してくれないです。方法としては、輸入代行業者を使う手がありますが税金やら手数料やらと余計な経費が掛かります。車両も含めていろんな在庫があるので、高く付いても購入する価値があれば利用してみるのもよいですね。新モーター等はこちらから購入しました。

こちらもEU圏以外には発送してくれないみたいなので、利用したことはありませんが車体だけとか、窓だけとか豊富にパーツがあります。部品の分類で検索できて写真があるのが良いですね。パーツ番号が無いようなパーツもあるので、覗いてみてはいかがでしょうか?

Ztrackマガジンの中古販売サイトです。中古なのでいつもあるとは限りませんが、ボディとかレアなものがあるかもしれません。


12.SLのロッド (2023年5月追記)

 

同じBR003ですが、1972年当初から売られていた8885は予備パーツとして車輪とロッドが一体で番号が振られています。一方、新しいコアレスの88850は車輪すら番号がありません。ドイツ国内ならディーラーかメルクリンへ相談すれば、パーツとして手に入るのかもしれません。

8885のパーツは、まだ手に入るのかもしれませんがAspenmodelが出しているグレードアップパーツを使うのもひとつではないかと思います。

Aspenmodel

2023年5月現在もまだ売ってました。41.95ユーロです。

 

3種類あって、私が持っているのは8885用です。他の2種類は未見。

ロッドはピンで刺さっているだけですが、ちょっと分解は勇気がいりますね。

 

見栄えは新製品の方が上ですが、旧製品よりは良くなります。もっとも走らせるとどちらでも変わらないような気がしますが・・

破損して予備パーツが手に入らない場合の手段としてはよいかと思います。

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コメント

  1. mahoro より:

    メルクリン社製のパーツに関しては結構長い間、有ります。
    Zゲージではないのですが、40年くらい前の車両の部品でも買えます。

  2. かがみ より:

    mahoroさん
    ご無沙汰しております。40年前の部品が買えるのは、まさに孫の代まで引き継げるって感じですね。

  3. Phantom より:

    はじめまして、
    最近、Zゲージ(8905S)を手に入れた初心者です。
    今回のスペアパーツのお話とショップの紹介とても参考になりました。
    カプラーの小さなスプリングは鉄道模型に限らず「分解あるある」ですね。

    二つ質問させてください。
    質問1
    3極モーターのメンテナンスを済ませ起動車(BR89)単体でパワーパックの目盛り150(約200mA)で動き出し目盛り100(約150mA)以下だと止まります。完璧に整備すれば目盛100以下でも安定走行するようになるでしょうか?
    質問2
    起動車以外(有蓋貨車、無蓋貨車、シェルタンク車)の車輪がすべて黒です。
    黒の車輪が使われてるのは初期のものでしょうか?また車輪の交換は車体を外さないとできないのでしょうか?

    本来ならフォーラムへ掲示すべきでしょうが恐れ多くてコメント欄に…
    お手間をおかけいたしますがお時間のあるときにご教示いただければ嬉しいです。
    よろしくお願いいたします。
    Phantom

    • かがみ より:

      Phantomさん

      はじめまして。管理人 かがみです。
      私があまりメルクリン純正のパワーパックを使ったことが無くてわかりません。3極モーター(5極もそうですが)バラつきが大きくて必ず少ない電流で動くかは個体差がありすぎてわからないかと思います。この辺はどなたか経験豊富な方が回答していただけるかもしれません。
      車輪が黒いのは、シェルタンク車に関してですが1972年~1977年のものかと思われます。1978年以降は銀色です。
      フォーラムの方が、写真を投稿できるので状況が分かりやすいのと、コメントでやり取りすると後で検索しずらいということがあります。お気軽にフォーラムもお使いください。

      • Phantom より:

        ご返答ありがとうございます。
        モーターのあの作りからして個体差が顕著に出ますね。
        機械ものを弄り過ぎては壊してしまうたちなのでどこまで調整すれば良いのか目標がなくて困っていました。
        黒の車輪は銀色に取り換えようと考えていたのですが初期のものならこのまま大切にしてあげます。
        先のコメントの改行お手間をおかけしました。
        しばらく弄って疑問点の整理ができたら今度はフォーラムで質問させていただきます。
        またよろしくお願いいたします。