0-2. DCCに必要なもの

 

とりあえず、コマンドステーションと呼ばれるものは永末さんところのDP1とドイツLenz製Compactを購入したわけですが、車両に搭載されるデコーダーはZゲージサイズに搭載できる小さなものを選択しました。単純に走らせるだけなら十分ですね。


結局、何が必要なわけ?

DCC関連の本を読むと大体上記のような絵が出てきます。標準で規格されているのか(名称も含めて)わかりませんが、構成としてはこれが基本かと思われます。

車両用デコーダー(モバイルデコーダーと米国では呼んでいる場合があります)は線路から給電およびデジタル信号を受信しますが、ポイント等を操作するアクセサリデコーダーは線路からでなくても、コマンドステーションから直接接続でもOKです。ポイント内に内蔵ならば線路からなのでしょう。

コマンドステーション、車両用デコーダー、アクセサリデコーダーで基本的にはDCCの構成が組んで遊べるわけですね。

ただし、メーカー毎にその構成が上図のような区分けされているわけではなく、いろんな形があるので迷うわけです。基本構成のこの図と製品情報だけ掲載されている本が多くて、あとはユーザーの責任で買ってねと言わんばかりの話ばかりで迷います。

大体こんな感じですかね?一体型だと私のCompactを始めとして、KATOで扱っているDigitraxやESU、メルクリンのCS3とか。表示器とダイヤル(ボタンの場合もあり)があれば大体一体型です。米国の本にもキャブって書いてますが、製品はスロットルと呼んでいるみたいです。コントローラですね。ROCOやLenz、Digitrax、米国だとNCEの方がメジャーかも。コントローラだけ分離するのは、欧米ではウォークアラウンド(レイアウトの周りを歩いて回れるタイプ)があり、操縦者も移動するからなんですね。DCCは途中でコントローラ(スロットル)のコネクタを抜いても操作は維持されるので、コントローラを持って移動すればいいわけです。無線タイプ(日本で許可されているかは不明)もあります。日本だとそんなに大きなレイアウトはまれだと思うのですが、意外と便利だったりします。ちなみにLenzのCompactはこんな形ではありますが、コマンドステーションのLZV200と接続するとコントローラとして使うこともできます。ROCOのZ21ともつながります。(すいません、日本製や米国でメジャーなNCEとかはわかりません)

「一体型」

Compactはすでに絶版なので、Digitraxの国内だとKATOのD102とか米国から買うのであれば新しいZephyr Expressなんてのが基本機能を網羅していて、安い選択なのでしょう。(Zephyr ExpressはLoconetで拡張も出来るようです)高価ですが、ESUやメルクリンのものであれば大きい画面で操作がしやすいかと思われますし、これ単体である程度の自動運転まで出来てしまいます。(ただし後述する機器類が必要)ちょっと6万円以上も出して単にDCC運転するにはどうよ?って感じは個人的にはしますが、カッコいいですよね(笑)

「コントローラ」

コマンドステーションと組み合わせ使うしかないので、概ね同じ会社のものを使うことになるかと思います。ROCOは元々Lenzがベースなので互換性があります。メルクリンもESUがベースなので互換性がありそうですが、私はわからないのでメルクリンH0をやっている方々のWebを検索すると出てくるのでしょう。

「コマンドステーションとパワーステーション」

LenzとDigitraxはかなり古い製品で、コントローラ(キャブもしくはスロットル)は別に買ってねーというコンセプトなのに対して、ROCOのZ21やDigikeijsのDR5000はスマホやタブレットを操作に用いることを前提とした新しいタイプです。今時ですからスマホやタブレットくらい持っているだろうということで、本体はお安めに(Z21は高いですけども)して操作系は外部に頼るってことですね。LANも装備されているのでPCからの操作も可能です。

「パワーステーション」

パワーステーションという名の製品は、あまりお目にかかりませんが「ブースター」という名前で大抵は出ています。一体型では3Aとかある程度の出力は確保されていますが、H0、0、G、1番とか段々大きなゲージだと電流が足らなくなるので、ギャップを切ったりしてブースターを接続して電流容量を確保します。アナログと違って、単純に追加すればいいだけなのでこの辺は簡単です。ただし、機能は単純なのですがコマンドステーションとの接続が独自バスと呼ばれるインタフェースで接続しなければいけない機種もあり、この辺は罠に注意です(笑)Zゲージだとそんなに必要はないかもしれませんが、今作っているGotthardレイアウトだと複線でそれぞれ4列車以上自動運転なので、多めに見積もって1列車0.5Aだと8列車で4Aになるので、本体の出力では足りません。さらにポイント等のアクセサリデコーダーも電流を食うので余計に出力が足らなくなります。まあ、大きなレイアウトで同時運転をお考えの際に検討すればよろしいかと思います。


デコーダーはどうなの?

間違っているかもしれませんが、私の理解では上図のような構成かな?と思ってます。車両に搭載するデコーダーは当然ながら、動力車ならモーターを制御できないといけません。ヘッドライトくらいは付いているのが普通なので、ファンクションを追加したものを「マルチファンクションデコーダー」と呼んでます。欧州の制御客車や貨車などのモーターが搭載されておらず、ヘッド/テールライトのみ制御するデコーダーをファンクションデコーダーと呼びます。さらにサウンドが搭載されたデコーダーがサウンドデコーダーです。大体のサウンドデコーダーはモーターもファンクションも制御できる万能型が多いと思います。SUSIと書いてあるのは、そういう規格があって、従来はサウンドが無いデコーダーでもSUSIで接続すればサウンド機能を追加できるというものです。ただ、サウンドだけのデコーダーがあるのかは不明ですが。。「搭載」のところに書いてあるのが、その方法というかコネクタですね。Zゲージだと標準で搭載なんて無いので、あんまり関係ありませんがコネクタ規格が乱立してもう混沌した状況ですね。

ZゲージだとVelmoの専用のものは除いて、内容よりも搭載できるサイズかどうかの方が重要になります。

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