Z-PANZER製 Panzertriebwagen nr.16です。
上の写真は三色迷彩のモデルで、Andyさんから案内をいただいた時の写真です。
木箱のプレートには009のシリアル番号が。見開きの小冊子には解説があって親切です。
前後の砲台部分も連結した状態なので、梯子類が折れないように手前に起こしてから取り出すように注意が。写真のようにグレーにしてもらいました。実車はわかりませんが、ポーランドのワルシャワに残っている実物がグレーだったからです。
WR550D14というディーゼル機関車の上に装甲を被せて、前後に砲台が載った台車を付けているのがNr.16の構造です。
詳細はDie Diesellokomotiven der Wehrmachtという本に出ております。4軸のディーゼル機関車で、小冊子にもWR550 D14機関車、6気筒、161リットルのMAN W6v30 / 38は600rpmで550HP(405KW)と書いてあります。馬力が型名なんですね。この本には22両が製造されたことが書かれています。完成時のカタログと思われる写真や、トブルク戦線の砂漠をトレーラーに載せられて移動するシーンなど興味深い写真も掲載されております。ご興味のある方はぜひ購入してあげてください。592ページあってかなり厚いです。
前後の砲塔は、旧ソビエト7.62cm野砲だそうです。鹵獲したものをそのまま流用は装甲列車ではよくあるパターンですね。
モデルでは動力をメルクリンのBR89にしているので3軸です。スカートで見えないので気にはなりません。
走行する姿はYoutubeでどうぞ!
小冊子の翻訳版(誤訳があったらすいません。。)
■ヒストリー
約200トンの重さのPanzertriebwagen Nr.16(PzTrWg Nr16)は、WW2で国防軍がこれまでに使用した中で最も重い車両でした。1941年から1943年の間に設計および製造されました。
WR550D14機関車は、6気筒を有する161リットルMAN W6v30 / 38は600rpmで550HP(405KW)で開発されました。これにより、車両の最高速度は約60km/hになります。機関車は50mmの装甲で囲まれ、その上に60mmの厚さのサイドプレートが追加され、機関車の車輪を保護するために下に伸ばされています。これは、すべての第二次世界大戦の装甲機関車の中で最もよく保護されていました。
エンドカーはそれぞれ4つの車軸に載っており、旧ソビエト7.62cm野砲で武装した完全密閉型の砲塔を搭載していました。車には50mmのサイドアーマーがあり、タレットは20mmのプレートで作られていました。
■WW2での運行
PzTrWg Nr16は1943年に完成し、その後試行されました。
1944年の春と夏には東部戦線 中央軍集団の指揮下にあり、Panzerzug Nr.11に割り当てられました。
1944年7月、ソビエトの攻撃中に、激しい戦闘に巻き込まれ、包囲から2度破壊されました。 1944年8月から9月にかけて、キエルツェ(Kielce)に配置され、クラクフ(Krakow)、スカルジスコ(Skarzysko)、ラドム(Radom)までの鉄道のパトロールに使用されました。
1945年1月のソビエト冬季攻撃の開始後、PzTrWg Nr16は鉄道線路の両側で複数のソビエト戦車に遭遇したとき、ケチニー(Checiny)の近くにいました。大火にもかかわらず、車両はなんとか橋を越えてニダ川(Nida river)の反対側に抜け出し、ソビエト歩兵の前進を止めました。
修理後は終戦まで、東部戦線で再び運行されました。
1945年5月2日にソビエト軍によって無傷で捕獲されました。
■戦後
戦争終結後、ポーランド軍はPzTrWg Nr16を使用し、1960年代後半に現役から引退しました。 1974年に所有権はワルシャワ鉄道博物館に移されました。 そこでは良好な状態で保存されていますが、静態で保存されています。
https://stacjamuzeum.pl/en.godziny_otwarcia.html
■モデル
モデルは、初期の車両を表します。 モデルは手作りであるため、世界中で販売されている非常に限られた数のモデルの1つです。 1:220スケールでは可能な限り正確ですが、タイトなカーブを通過できるようにいくつかの妥協点があります。
モデルの細かい金属のディテールは、サイズを考えると非常に強力です。(ステンレス鋼で作られています)、それでも損傷を避けるために常に慎重に取り扱う必要があります。