5-13.車両のカラー

一番欲しかったのがTEEはとりあえず中古の車両を手に入れたもののその後、2004年のMHIモデルとしてE03とTEE客車が発売となり、よろこんで購入しました。

しかし、ご覧のように色が全然違うんですね。（上が旧製品の8724、下がMHIの87285）

ちなみに右写真のBR103（奥　8854）とE03（手前　88541）も同様の色合い・・・

実車の話はまったくわかりませんでしたし、近くで簡単に見られるわけでもありません。たとえ実車が近くを走っていたとしても、風雨にさらされているものと比較してもわからないでしょう。

ま、模型ですし気にしなければそれで話は終わりなんですが、やっぱり気になる（笑）

ドイツ品質保証・表示協会（1925年設立）ってのがあって、その中でカラーコードが規定されているんですね。

RALって書いてますが、これはReichs-Ausschuss fuer Lieferbedingungenの略で帝国納入条件委員会のこと。現在は名前が変わってますが、昔の略称をそのまま使用してます。色だけ決めてる組織じゃないですよ（笑）

鉄道車両の色だけじゃなくて、様々なものの色指定に使われてきたので、例えば戦車とか戦闘機のプラモデルでドイツものならばタミヤカラーの何番としか知らなかったけれども、この色票を見れば本当の色合いがわかるということです。（とはいえ、印刷物なので若干は違うでしょうけど・・）日本だとDICカラーガイドみたいなものですね。

赤と言っても手持ちの電気機関車を出してきただけでもこんなにあります。

現在のDBカラーは赤ベースですが、ディーゼル機関車は登場当時（1955年あたりのもの）は赤がベースになっています。製品カタログなんかを見ても、なんたらrot（rotはドイツ語で赤）って書いてますけど、いまいちピンをきません。

なので・・とりあえずRALカラーで比較していきたいと思います。（写真の具合と画面での状態で実際の色合いを表現するのは難しいので、あくまでも参考としてご覧ください。）

143型が私の持っている赤いやつ（笑）では、古いタイプです。RALカラー票とだいたい合ってますね。

実車の写真が載っているWebサイトに行くとaltrotと書いてありますがRALでは

RAL-3004 Purpurrot (Purple red)

となっています。altrotは直訳だと旧赤なのでいわゆる俗称なのでしょうね。

1955-1974年のディーゼル機関車もこの色です。

101型はちょっと薄い（？）赤ですね。こちらは1986-1996年まで塗られていたOrientrotです。

RAL-3031 Orientrot (Orient red)

これもRALカラー票とだいたい合ってますね。

103型（SMZ製）です。8867（メルクリン）は持ってないので未確認です。

こちらは最新のDBカラーであるVerkehrsrotです。

これもRALカラー票とだいたい合ってますね。

RAL-3020 Verkehrsrot (Traffic red)

このカラーは1996年以降使用されています。

8848 120型です。これは正面の白い部分がよだれ掛け（って言うと怒る人もいますけど・・）みたいになっていますので、96年までのOrientrotのはずなんですが、どうもVerkehrsrotに近い色になってます。

ちなみに左上がOrientrot、下がVerkehrsrotです。なんとなく違いがわかりますか？

「こんなに色が違うじゃないか！メルクリンはけしからん！」とかそういう話では無いので誤解しないでくださいね。あくまでも実車の新車時はこんな色っていうご紹介です。前述のように風雨、特に直射日光による色褪せは仕方ないので、実車は色票みたいな色はしてないですよね。

また、日本みたいに「この日からはこれ！」って一斉に塗り替えているわけではなくて、例えば1996年までOrientrotといってもその後もそのままだったり、Altrotのままだったりする機関車もたくさんいます。たぶん車両の手配ができない（長期間入庫するのは難しい）とか、廃車が決まってるのに塗り替えするのはもったいないとかいろいろ理由はあるんでしょう。実車DVDなんかを見ますと赤いのとタルキスなんて重連で走ってたりしますし、緑色のままのやつもいたりします。ま、もちろん博物館から出してきたイベント列車用なんてのは旧塗装ではありますが・・・