DCCって何?という話はネットでも本でもあるかと思いますので、省略させていただいて具体的なデコーダーの情報を自分も含めて役に立つようまとめておきたいと思います。H0やN他大きなゲージは「DCC Ready」等コネクタを接続すればOKだったり、最初からデコーダーが組み込んであるものが多いです。Zの場合は、Velmo等のドロップインデコーダーを除けば改造、配線は必須だったりします。特殊な形や、特に小さいものはドロップイン的なものは期待薄で、小さなサイズのデコーダーを探して自分で工夫の上、半田付けしていく・・みたいな作業が必要となります。まあ、大変ではあるんですが出来た(動いた)時の喜びには代えられませんね。器用自慢的なことで始めないとやってられない気もします。(笑)
配線の規格は、米国だとNMRA、欧州ではMOROPが規格化しています。バラバラというわけではなくて、それぞれ共通の部分を生かしつつ、お国事情で拡張しているような状態です。
NMRAですとNMRA STANDARDのS-9.1.1に配線のカラーやコネクタが記載されています。会員ではなくてもダウンロードして読むことが出来ます。配線の色については以下のようになっております。
赤:レール右側からの集電(センターレール、3番目のレール、架線)
オレンジ:モーターの+側。レール右側からの集電(センターレール、3番目のレール、架線)と接続されている側。
黒:レール左側からの集電。
グレー:モーターの-側。レール左側からの集電と接続されている側。
白:フロントヘッドライト
黄:リアヘッドライト
青:コモン(+)ヘッドライトやファンクションのパワー。(つまり白、黄がマイナスになります。)
黒に白のストライプ:コモン(-) 機関車側に用意されていれば使える。(見たことが無いです。)
DCX74の例です。配線が付いたまま売られている場合には色で分かるようになっているということですね。
欧州の規格を作っているMOROPは、NEM650に色の規格が記載されています。
ドイツ語になりますが、Blau(青)までは同じで緑、紫、茶が追加されています。
緑:AUX1
紫:AUX2
茶:スピーカー接続
呼び名が違いますが、白、黄色と同じくファンクションに割り当てる出力が緑と紫となります。白と黄色だけだと2ファンクションで、緑と紫のケーブルが出ていれば4ファンクションです。茶色がスピーカーって翻訳されちゃいますが、これもファンクションと思った方がよいです。DCX74の場合は4ファンクションデコーダーと書かれているのですが、緑と紫は配線されていないだけでマニュアルを見ると裏側にパッドがあって自分で半田付けして線を出す必要がありますが、最初から線が配線されている型番もあってそちらを買えばよいだけだったのかも。
ややこしいですが、ファンクションと色の関係は以下の通りかと。
白:機関車が前進時の時に、コントローラでF0をONにした場合に機能する
黄:機関車が後進時の時に、コントローラでF0をONにした場合に機能する
緑:コントローラでF1をONにした場合に機能する
紫:コントローラでF2をONにした場合に機能する
茶:コントローラでF3をONにした場合に機能する
F0だけ前進後進でリンクしているんですが、F1~28(割り当ては可能)はデコーダーの設定でどうにでも出来る場合がありますのでこの通りとは限りませんが、標準的にはこんな感じです。
ロクハンのデコーダーも色は合っているようです。レールからの赤と黒が無いのは、右の方の端子にバネを引っ掛けて接続する方式なので、線が出てません。